シロアリ予防11選!シロアリの住みにくい環境作りをプロが伝授!|シロアリ1番!
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シロアリコラム
投稿日 2018.08.28 / 更新日 2021.01.13
シロアリ駆除
シロアリ予防11選!シロアリの住みにくい環境作りをプロが伝授!

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木村 健人
しろあり防除施工士

シロアリ・木材腐朽菌に対する木材保存・薬剤性能評価について在学中に研究。2009年新卒でテオリアハウスクリニックに入社。数千件のシロアリ調査・駆除に従事。現在はWEBマーケティングを担当。
「シロアリ予防を行ないたいと思っています。具体的にどういった事をすればシロアリ予防ができるのか、詳しい人のアドバイスを聞きたいです。」
このような方のために、ここ10年で数千棟以上の住宅で床下点検や防除工事を行ってきた私がシロアリ予防を行う方法について、ご紹介していきます。
目次
はじめに:シロアリ予防のアプローチは2つある
突然ですが、私たちが家に泥棒に入られないようにする対策として、どういったものがあるでしょうか?
- 家自体のセキュリティを強化する
- 街灯の整備やパトロールで泥棒がウロウロしにくくする
こんな感じだと思います。
実はシロアリ予防も考え方がとても似ています。シロアリ予防にも
- 家周りの環境を整備してシロアリを住みにくくする
- 家の中にシロアリが入れないようにする
という2つのアプローチがあります。これらのシロアリ予防は両輪の関係にあります。このページでは、シロアリ予防をそれぞれの視点からご紹介していきます。
特に家周りのシロアリ予防は皆さん自身の手で行っていただく必要がありますので、是非このページを参考にシロアリが住みにくい環境作りに挑戦してみてください。
家周りのシロアリ予防のポイントと具体的な実践方法
まずは家周りのシロアリ予防を行う方法を9種類ご紹介していきます。誰でもすぐに実践できる内容ですので、是非明日から挑戦してみてください。シロアリは元々ジメジメした土の下で住んでいる光を嫌う生き物です。なので、家周りをそれと真逆の条件になるようにしましょう。
具体的には
- 切り株は掘り起こす
- シロアリの被害に遭ってしまった木の杭は抜く
- 基礎の通気口を塞がない
- 物置や荷物を基礎に密接して置かない
- 敷地に放置してある廃材を処分する
- 枕木やウッドデッキに防腐防蟻処理を行う
- ウッドデッキや濡れ縁の下を物置スペースにしない
- 家の周りに防草シートを敷く
- 建物の周りに段ボールを置かない
といったことを行ないましょう。これらを実践することがシロアリ予防につながります。ではそれぞれについて詳しく見ていきましょう!
切り株は掘り起こす
お庭の木を伐採したあとに残ってしまった切り株。これは非常に危険です。
特に根は地中深くに入り込んでいるため、根からシロアリが食害を進めていきます。切り株下にシロアリが巣を作りやすいのはこのためです。もしも、このような切り株があるなら、なるべく掘り起こして処分するようにしましょう。
シロアリの被害に遭ってしまった木の杭は抜く
生け垣を固定する木杭も経年で劣化してシロアリ被害を受けることがあります。
例えあらかじめシロアリ予防や腐れ予防をしている木杭であったとしても生け垣を作ってから10年もそのままにしておけばその効果はなくなりシロアリのエサになってしまいます。
そもそも生け垣は5年~10年の間に自分でしっかりと根を張るので、木杭を使う必要がなくなります。もし、5年以上経っていて木杭に腐れやシロアリ被害を見つけた時は早めに抜いて処分してしまった方がいいでしょう。
基礎の通気口を塞がない
通気口を塞いでしまうとカビや腐朽、シロアリの被害が起きやすい環境ができてしまいます。
基礎の通気口は床下の空気を入れ替えて湿気が溜まるのを防ぐ役割を持っており、目の前に植栽やプランターを置いてしまうと床下の湿った空気が外に出れなくなってしまうからです。このようなお家はよく見かけますが、植栽やプランターはなるべく建物の基礎から離して通気口を塞がないようにしましょう!
物置や荷物を基礎に密接して置かない
基礎と物置の間が狭くなりすぎると暗く湿気た空間ができてしまいます。
先ほどもご紹介したようにシロアリは暗くて湿った場所を好む生き物ですので、こういった場所はシロアリにとってとても居心地のいい空間です。
上の写真はとある物件での事例ですが、建物の基礎の近くの荷物をどかすとシロアリが蟻道(ぎどう:シロアリの通り道)を作り建物の中に侵入していた形跡が見つかりました。
シロアリは基本的に床下のような暗い空間から侵入しますが、暗く湿った環境が整えば外から侵入されることもありえるのです。物置や荷物をおうちの周りに置いてるのであれば、密接させずに少なくとも10~15cmは空間を開けておきましょう。特に日の当たらない北面は、シロアリに適した環境になりやすいので湿気がこもらないよう注意しましょう。
敷地に放置してある廃材を処分する

シロアリは「死んだ木」を食べます。廃材を放置するのはシロアリにエサを与えているようなものです。
お庭や建物周りのひと目につきにくい場所に放置されている木材をたびたび見かけますが、そのままに放置しておくとシロアリに食べられてしまいます。実際にこれまで私が点検してきたお家でも「捨てるのが面倒だから…」と放置されていた木材をシロアリが食べに来ている、という状況をよく見かけました。
シロアリ予防のためにこういった廃材はなるべくすぐに処分するようにしましょう。どうしても一時的に保管したいのであれば、地面に直接置かずにビニールやレンガの上に置くなど地面から離す工夫をしましょう。
枕木やウッドデッキに防腐防蟻処理を行う

枕木やウッドデッキが加圧注入材でなかったり、加圧注入剤ではあるがメンテナンスが必要な状態になっているのであれば、木材用の防腐防蟻剤で手入れをするようにしましょう。
市販のガーデニングで使用される枕木や、ウッドデッキなどの木材は防腐・防蟻処理がされている事が多いですが、その効果がどれくらい続くのかは製品により異なります。例えば、しっかりと加圧注入処理されている木材であれば10年以上の耐朽性がありますが、正しく使用されていなかったり、最初から品質を重要視していない製品であれば5年と保たないこともあります。
中には全く防腐処理されていない木材を使っているケースもありましたが、私達からしてみたらとても危険です!実際に枕木がシロアリの巣になっているお家を何軒も見てきました。また、加圧注入剤であっても、自分で切って加工しなおしたときは、その断面はシロアリに対して無防備な状態になってしまいます。必ず自分で防腐防蟻剤を塗ってシロアリ予防を行うようにしましょう。
ウッドデッキや濡れ縁の下を物置スペースにしない

元々ウッドデッキや濡れ縁の下は湿気が溜まりやすくシロアリにとって居心地がいい場所です。
ウッドデッキや濡れ縁の下を使っていない植木鉢などの物置スペースにすると風通しが悪くなりシロアリが住みやすくなるので危険です。なるべく物を置かずに風通しがいい状態を保つことがシロアリ予防につながります。
家の周りに防草シートを敷く

草が生えて基礎が隠れてしまうと空気の流れが悪くなってしまいます。雑草が生い茂らないように定期的に手入れをしましょう。防草シートなどであらかじめ雑草が侵入しないように対策をするのが効果的です。
建物の周りに段ボールを置かない

意外と忘れられがちなのですが、ダンボールも元々は木から造られているので放置しておくとシロアリのエサになってしまいます。
建物に沿って置かれたダンボールや外物置の中に放置されている古い段ボール、更にはそういう場所でシロアリに食べられている段ボールも度々見かけます。ダンボールはシロアリの大好物です。家の外でのダンボールの保管は極力さけましょう。
家自体のシロアリ予防を行う方法

ここからは家自体のシロアリ予防を行う方法についてご紹介していきます。残念ながらシロアリを敷地から完全にいなくすることはできません。
なぜなら、シロアリは日本全国ほぼどこにでも無数に生息していて、私たちはシロアリが生活している空間の真上でシロアリのエサを寝床に生活をしているようなものだからです。
家にシロアリが入らないようにするには、家周りのシロアリ予防だけではなく、家自体のシロアリ予防を行うこともとても大切です。家のシロアリ予防は
- バリア工法
- ベイト工法
この2つの施工方法が一般的です。2種類のシロアリ予防方法について詳しく解説していきます。
バリア工法
バリア工法は最もメジャーなシロアリ予防の方法で、文字通りシロアリがお家に侵入できないように床下に液状の薬剤でバリアをしてしまう施工方法です。他の方法に比べても安価なのが特徴です。
たまにお客様から「シロアリは通気口などから入ってきて木にくっついてそこから食べていくんでしょ?」と聞かれる事があります。
家周りのシロアリ予防について読んでいただいた方ならそれは間違いであることが分かると思いますが、シロアリは自分の体に光が当たらないように基礎ぎわに土のトンネルを作りながらゆっくりとエサとなる木材を目指します。土の表面が薬剤で守られていると、シロアリは上まで上がってこれなくなります(生態が異なるごく一部の外来種のシロアリを除く)。
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ベイト工法
ベイト工法は、ベイト剤(シロアリの毒エサ)を建物の外周に数メートル間隔で置いていくことでシロアリ予防を行います。
建物にシロアリを入れなくするバリア工法と違い、家の近くにいるシロアリをすべて駆除してしまおうとしているのが特徴です。毒エサといってもその場で殺してしまうのではなく、毒エサを一度巣に持ち帰ってもらって、そこにいるすべてのシロアリの駆除を行うのが狙いです。
ベイト剤の有効成分は脱皮をしない生物に対して安全性が高く、必要な薬剤量もバリア工法に比べとても少ないためアレルギー体質の人に対するリスクが非常に小さいことも特徴です。
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家のシロアリ予防も定期的に行う必要がある

前半でご紹介した家の周りのシロアリ予防には、雑草や木杭など、定期的にチェックを行った方がいいものが含まれていましたが、家のシロアリ予防もやはり定期的に行う必要があります。
一般的な木造の戸建て住宅であれば、新築時にシロアリ予防がされています。ですので最初は何もしなくてもお家は守られた状態になっています。しかし、築5年(メーカーによっては築10年)が経つと、その効き目はなくなってしまいます。シロアリ予防は、効き目が切れた時に改めて行うことがとても大切なのです。
家のシロアリ予防はそれぞれの特性や住む人に合った工法を選ぶことが大切
ベイト工法とバリア工法の2つの施工方法をご紹介しましたが、それぞれのお家の特性に合った施工方法を選ぶことが何より大切です。
例えば家の敷地が狭かったり家の周りがアスファルトで舗装されているようなお家ではベイト剤を置ける場所が限られておりベイト工法は向いていません。また、床高が極端に低いお家だと薬剤を床下に満遍なく散布できない事が多くバリア工法でのシロアリ予防を十分に行う事ができませんし、もし家族に「化学物質過敏症」の方がいらっしゃる時は施工方法そのものを検討する必要がある場合もあります。
シロアリ業者は実際のシロアリ予防工事を行う前に必ず床下の調査をおこないますが、それはそれぞれのお家の特性に合った施工方法を把握するためでもあります。
「家自体のシロアリ予防」はシロアリ1番!にお任せください!
シロアリ予防の方法について2つの視点でご紹介してきました。もし
というように心当たりがあった方は、是非シロアリ予防のために対策をとってみてください。
また、
という方は「家自体のシロアリ予防」のちょうどいいタイミングかも知れません。
シロアリ1番!では現状の確認も含め床下の調査を無料で実施しています。調査・お見積段階では費用はかかりませんので
と思われた方はどうぞお気軽にご相談ください。皆様からのご連絡を心よりお待ちしています!