9月の羽アリは?この時期の羽アリを徹底考察!|シロアリ1番!

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シロアリコラム

投稿日 2018.08.23 / 更新日 2022.05.19

シロアリ駆除

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9月の羽アリは?この時期の羽アリを徹底考察!

WRITER

田中勇史

WRITER

田中 勇史

しろあり防除施工士

田中勇史

大学では昆虫類の研究に携わる。2007年テオリアハウスクリニックに新卒入社。これまで3000件を超える家屋の床下を調査。皇居内の施設や帝釈天といった重要文化財の蟻害調査も実施。大学の海外調査にも協力。

こんにちは。シロアリ1番!の田中です。

9月は羽アリの発生シーズンです。「室内で羽アリが出没した!」というご相談をたくさんいただきます。

部屋の中に紛れ込んでくる、羽の付いたアリ。

家の中に入り込まれるのも嫌だけど、人間に害は無いの?建物に害はないの?という部分も気になりますよね。

ということで、このページでは9月の羽アリについて徹底考察します。

9月の代表的な羽アリは?

まず、9月に発生する羽アリは、そのほとんどが「アリ(黒アリ)」の羽アリです。

その中でもお問合せが特に多いのは「キイロシリアゲアリ」という黄色いアリです。

というのも、キイロシリアゲアリのオスの羽アリはメスよりも身体が小さく、網戸のメッシュを通過することができます。

さらに、キイロシリアゲアリの羽アリは灯火に集まる習性(走光性という)が非常に高く、それらの特性が重なって部屋の中に入り込んできてしまう、というわけです。

とはいえ、アリはシロアリと異なり建物を食い荒らすことはありません。

つまり、9月に室内で羽アリが発生したとしても、それがそのまま建物の食害を意味するわけではありませんのでご安心ください。

下記に9月に家屋内に侵入することがある羽アリについてまとめてみました。一緒に見ていきましょう。

名称 羽アリ時期 大きさ 特徴
キイロシリアゲアリ 8月下旬~9月 2mm~7mm(職蟻2~3mm) 黄褐色。灯火によく集まる。
サクラアリ 9月~11月 2~4mm(職蟻1.5mm) 褐色。触角と足は黄褐色。
アメリカカンザイシロアリ 一年中(主に6月~9月) 約7mm(職蟻5~8mm) 赤褐色で腹部は褐色
クロバネキノコバエ 4月~11月 1mm 暖かい室内では1年中。灯火によく集まる。羽アリと間違われやすい

キイロシリアゲアリの特徴は?

キイロシリアゲアリの女王アリ

キイロシリアゲアリのオスアリ

キイロシリアゲアリかどうかを見分けるポイントは「体の色」です。

黄褐色の羽アリであればまず最初にキイロシリアゲアリを疑いましょう。

サクラアリのオス

また、10月に近づくとサクラアリという4~5mm程の羽アリがみられるようになります。

サクラアリはキイロシリアゲアリと異なり、黒褐色をしているのが特徴です。

クロバネキノコバエ

余談ですが、羽アリとよく間違われる虫に「クロバネキノコバエ」という不快害虫がいます。

体長1mmほどのコバエの仲間で、真っ黒の体色をしているのが特徴です。

もし室内で見かけたときは観葉植物などの土が発生源となっている場合が多いのでチェックしてみましょう。

羽アリが室内に侵入した時の対処法

1.ほとんどの羽アリは無害
ティッシュで軽く包んであげて、そっと外に逃がしてあげましょう。とはいえ、噛んだり、刺したりするアリがいるのも事実。種類がわからない限りは素手で掴まないようにしましょう。
2.やむを得ず駆除する場合は
本来は、間違って入り込んでしまった昆虫。ですからむやみに殺してしまうのも考えものなのです。

とはいえ家の中にずっと居られていても困りますよね。死んだ羽アリが異物混入…なんてことも考えられますので、そういうときは家庭用の殺虫剤(スプレータイプ)を使って駆除をしましょう。簡単に駆除できるはずです。

3.他にもこんな方法が…
掃除機を使って羽を休めている羽アリを吸い込んでしまいましょう。

掃除機の中から出てきそう…と思われますが、風圧で直ぐに死んでしまいます。

4.ベイト剤はおすすめしない
アリの駆除は一般的に毒エサタイプの駆除剤(ベイト剤)を用いて行います。

しかしこの方法が有効なのはあくまでも「働き蟻」であり、羽アリには全く効きませんので注意しましょう。

アリの羽アリが出てきたからといって慌てて毒エサを室内に設置する必要はないのです。

羽アリだけであれば市販のエアゾール殺虫剤で駆除をしてみてください。

網戸をしていても羽アリは入り込む

先ほどもご紹介したように、「網戸をしていれば大丈夫」という油断は禁物です。

キイロシリアゲアリやサクラアリの雄の羽アリは非常に小型で、網戸のメッシュの広さによっては通過できてしまいます。また、網戸と窓の間にも窓の開け具合によって生じたすき間も通り抜けることもできます。

部屋の中で大量の羽アリを見て「網戸をしていたのになぜ?…」となってしまわないように対策をしておくことをおすすめします。具体的には、

  • 夜は室内の灯りが外に漏れないよう遮光カーテンで閉める
  • 窓を中途半端に開けない(できれば窓は閉める)
  • 網戸をより細かいものに張り替える

 
などですね。

羽アリの侵入を大幅に防ぐことができますので、ぜひ試してみてください。

シロアリの羽アリの可能性もゼロではない

ここまで、9月の羽アリはほぼアリで、シロアリが秋以降に羽アリを飛ばすことはないとお話ししてきました。

しかしやはり例外も存在します。

それは北アメリカ(西海岸)原産の「アメリカカンザイシロアリ」です。

最近生息範囲を拡大してきている、このアメリカカンザイシロアリの羽アリについてもご紹介しておきましょう。

建物の進化は羽アリの群飛にも影響を与える?

アメリカカンザイシロアリは今から約40年前に日本に入り込み、ゆっくりと生息域を拡大しながら繁栄を続けています。

土の下で生活する在来種のシロアリとは異なり、アメリカカンザイシロアリの生活の場はその殆どが建物内の木材中で過ごすという特徴を持っています。

このことがどうやら羽アリを飛ばす時期にも影響を与えているようです。

というのも、通常野外で観察されるアメリカカンザイシロアリは群飛時期が経験上大体6月~9月の暑い時期が大半を占めるのですが、これが建物内になると状況が一変し羽アリを飛ばす時期はほぼ一年中起きていることが多くの事例から判明しているのです。

これは、断熱性能の向上や暖房設備の充実により、建物内が冬場でも常に暖かく保たれるようになったためと言われています。

他のアリとの見分け方

ここで、キイロシリアゲアリの群飛と重なるこの9月に両者の羽アリを間違えないようにするための特徴を幾つか説明しておきましょう。

区別のポイントは、

  • 群飛の時間
  • 大きさの違い
  • 体色の違い
  • 羽の形状および色

 
などです。

①群飛の時間
9月によく見られるキイロシリアゲアリとアメリカカンザイシロアリとで大きく異なるのは群飛の時間帯です。

キイロシリアゲアリが飛ぶのは主に夜で、街頭下や明かりに集まる姿がよく見られます。

一方、アメリカカンザイシロアリが飛ぶのは日中で、夜は飛ばず光に集まる習性もありません。

このことを覚えておけば、大方区別することができるのではないかと思います。

②大きさ
キイロシリアゲアリの女王アリの体長は羽を落とした状態で6~7㎜ほど、羽を付けた状態でも8~9㎜と10㎜を超えることはありません。

一方のアメリカカンザイシロアリは羽を落とした状態で7~8㎜ほど、羽を付けた状態だと10㎜~11㎜と、キイロシリアゲアリに比べ大型です。

ただし、キイロシリアゲアリかアメリカカンザイシロアリかをサイズのみで判断するのはあまり適切であるとは言えません。なぜなら、羽アリのサイズには個体差が多く、またシロアリの羽アリは生きているか死んでいるかでサイズがかなり異なるからです(死後の乾燥でどんどん縮小し、5㎜くらいになってしまうことだってあるのです)。

大きさはあくまでも目安程度とし、この個体がシロアリなのかアリなのかを判別する際は、いろんな角度から幾つかのポイントを見て判断することをおすすめいたします。

③体色
キイロシリアゲアリはその名の通り、黄色~ややオレンジがかった体色に腹部には色の濃淡から縞模様が見られます。

アメリカカンザイシロアリの羽アリは腹部は黒褐色で縞模様がなく、頭部は鮮やかな赤い色をしています。

体色の違いは判別の要素として、とても分かりやすいポイントだと思います。

④羽の形状および色
アメリカカンザイシロアリの羽アリ

アメリカカンザイシロアリ
キイロシリアゲアリの羽アリ

キイロシリアゲアリ

シロアリはゴキブリの仲間、アリはハチの仲間にあたる生き物です。そのことから、シロアリとアリでは前羽と後羽の形状や色が異なります。

シロアリの羽が全て同じ形・大きさであるのに対し、アリの羽は前羽が大きく後羽はとても小さい作りをしています。また、アリの前羽と後羽はいつもマジックテープのように繋がっています。

そのため、シロアリもアリも羽の枚数は同じ2対4枚なのですが、アリの羽は見た目が1対2枚に見えます。これも分かりやすいポイントですね。

また、キイロシリアゲアリとアメリカカンザイシロアリでは羽の色も大きく異なります。

アメリカカンザイシロアリの羽は淡い褐色で透明感がありませんが、キイロシリアゲアリの羽の色は無色透明で透き通っているのが特徴です。

生息地域は限定的だが・・・

アメリカカンザイシロアリは元々は外来種のシロアリで、現在でも日本全国に生息しているわけではありません。

しかし、実際には既に多くの地域に入り込んでおり、今なおその生息域を拡大させています。

これまでに報告されている地域は、北は宮城県仙台での発見が最北で都道府県別に見ると山形県、福島県、埼玉県、東京都、千葉県、神奈川県、富山県、福井県、三重県、和歌山県、京都府、大阪府、兵庫県、岡山県、広島県、山口県、愛媛県、高知県、福岡県、熊本県、長崎県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県となっています。

寒いエリアを除く殆どの地域に入り込んでいることがわかりますね。

該当する県にお住みの方は、そういうシロアリがいるということを知っておくに越したことはないでしょう(同じ県の中でも分布域はとても細かく分けられるので、県で該当するからといって必ず生息しているわけではありません)。

最後に…シロアリの羽アリが室内から湧き出てくる場合

 ここまで9月の室内に多く侵入する羽アリを幾つかご紹介してきました。9月に発生する羽アリの多くは建物に直接は害のないものが大半です。

そのため、もし皆様のところに発生した羽アリがアリであると判明した場合は、慌てることなく落ち着いて対処してみてください。

しかし、9月はシロアリの中でも駆除が非常に困難なアメリカカンザイシロアリの羽アリシーズンでもあります。先程もお伝えしましたが徐々に生息範囲を拡大しつつあり、もう皆様のお近くにも生息している可能性はあります。

もし、アメリカカンザイシロアリの羽アリと酷似した羽アリを室内で見つけた、もしくは室内から羽アリが出てきたといった場合には、殺虫剤※1(もしどうしても薬剤で対策したいという場合には忌避性のない薬剤成分のものを使うようにしてください)などは使わず、掃除機等で捕獲をするなど奥に潜むシロアリに刺激を与えないような対処に留め、早い段階で信頼のおける専門業者にお願いし適切な調査・施工を実施いただくことをおすすめいたします。(信頼できる業者の選び方についてはこちらのページで詳しく解説しておりますのでぜひ参考にしてみてください)

※1:ピレスロイド系殺虫剤(よくある殺虫スプレーなど)を使うと危険と感知したシロアリが逃げて被害拡大につながる

 

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