「シロアリ駆除を断られた」床下に入れない家でもできる対処法とその費用【プロが解説】|シロアリ1番!

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シロアリコラム

投稿日 2020.03.19 / 更新日 2025.12.22

シロアリ駆除

「シロアリ駆除を断られた」床下に入れない家でもできる対処法とその費用【プロが解説】

WRITER

田中勇史

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田中 勇史

(公社)日本しろあり対策協会 防除技術委員

田中勇史

大学では昆虫類の研究に携わる。2007年テオリアハウスクリニックに新卒入社。これまで3000件を超える家屋の床下を調査。皇居内の施設や帝釈天といった重要文化財の蟻害調査も実施。大学の海外調査にも協力。しろあり防除施工士。白蟻専科研究室長。
YouTube:シロアリ駆除Channel

 
「シロアリ駆除を業者に断られました。」
「そもそも床下がありません。」

実は、こういった相談は意外と多く寄せられます。そのため「依頼してもまた断られるかもしれない」「床下に入れない=シロアリ駆除はできないのでは?」と不安になってしまう方も少なくありません。

しかし、結論からお伝えすると、床下に入れない・床下がない家であっても、シロアリ駆除や予防を行う方法はあります。今回は、業者に断られがちなケースであっても実施できる、具体的な対処法について解説します。

この記事では、下記についてわかりやすく解説します。

  • 業者に断られがちな床下状況のパターン
  • 床下に入れなくても実施できる4つの具体的な対処法
  • 費用目安と注意点
  • ケース別のおすすめ対応優先順位
YouTubeで動画解説しています

シロアリ駆除で床下工事ができないと判断される理由

まずは、どんな家が床下に入れない状態なのかを具体的に見ていきましょう。床下に入れないといっても、実はいくつかのパターンに分かれます。

床下が低すぎて人が入れない

最も多いのが、床下の高さが低く、作業員が物理的に入れないケースです。

床下の点検や処理を行うには、人が体を伏せて移動できるだけのスペースが必要になりますが、古い住宅や増築部分などでは、床高が15cmくらいしかないこともあります。

床高15cmでは進入することができず、道具の操作すらままならないので、薬剤散布などの処理ができず、「うちでは対応できません」と断られてしまうことがあります。

点検口がなく、床下にアクセスできない

続いて多いのが、床下点検口がなく床下に入る入口そのものがないケースです。

そもそも点検口が設けられていない住宅も珍しくありません。設計段階で作られていない場合もあれば、リフォームの際にふさがれてしまっていることもあります。

見た目にはごく普通の家でも、床下にアクセスする手段がないと、点検も処理も難しくなってしまいます。

床下の通気状態や湿気、シロアリやカビの有無など、実際に入ってみないとわからないことが多いため、点検口がない状態はリスクが高いと言えます。

そもそも“床下がない”構造の家

さらに近年増えているのが、床下そのものが存在しない住宅です。

1階床下に人が入れるような空間を設けず、基礎のコンクリートスラブの上に直接床組みをつくる「逆ベタ基礎(床下空間のない構造)」になっているケースが多いです。

一見すると「床下がないからシロアリ被害に合わなそう」と感じられるかもしれませんが、実は床下がなくても、シロアリは侵入してきます。特に基礎の立ち上がり付近や配管まわりなどは、コンクリートの収縮によって隙間が生じやすいため、油断せず、シロアリ対策をする必要があります。

一部だけが基礎で囲われているなどの構造的な問題

そして、増築や改修を繰り返した建物でよくあるのが、床下全体ではなく一部だけにアクセスできない場所があるケースです。

  • 浴室の下だけ基礎で区切られている
  • 増築していて、既存部分と床下でつながっていない
  • 基礎の立ち上がりが多く、奥の一部にたどり着けない

こういった構造上の問題から、基礎で区切られた場所に点検口がなければ、その部分の点検も薬剤処理も難しくなってしまいます。

田中
田中

・床下全体に入れないのか
・一部だけ入れないのか
といった床下の構造によって、対処法が変わってきます。

対処法と注意すべきポイント

しかし、上記のような理由で床下に入れない、そもそも床下が存在しない家でもシロアリ対策をする方法はあります。
ここでは以下の対処法について解説します。

  • 点検口を作成する
  • ベイト工法で施工する
  • 通気口や土台の隙間から薬剤を散布
  • 床上からの穿孔注入処理

点検口の作成

まずご紹介する対処法は、点検口を新たに作るという方法です。

シロアリ駆除の多くは、床下に人が入り、目視で状況を確認しながら薬剤を散布するという流れで行われます。
そのため、「入口がない」「一部基礎で囲われていて進入できない」という場合でも、点検口を作成して床下に入るルートさえ確保できれば、通常の施工が問題なく行えるようになるため、最も現実的な手段であるといえます。

床下点検口の新設
点検口の新設

注意したいのは、床下の空間そのものがない構造の家では、点検口を作っても意味がないということです。

  • 1階がコンクリート土間になっている
  • 床下がコンクリートで埋められている

上記の場合、点検口をつくっても人が入れる空間がないため、床下からの施工はできません。このようなケースでは、次にご紹介するベイト工法など、別の方法を検討する必要があります。

ベイト工法で施工する

床下空間がないケースの解決策として、有効な手段にベイト工法があります。
ベイト工法とは、建物の周りの地面に毒餌を埋め、シロアリにそれを食べて巣に持ち帰らせることで、巣全体を弱らせて壊滅させる工法です。床下に入る必要がないため、床下空間がない・極端に床高が低いといった構造上の制約を受けにくいのが大きな特徴です。

ベイト工法
ベイト工法の仕組み

注意点としては、シロアリに餌を食べさせ、巣へ持ち帰らせるという仕組み上、効果が現れるまでに数週間〜数ヶ月程度かかる場合があります。即効性のある工法ではないため、長期間設置する必要があることを理解しておくことが大切です。

また、建物外周部に薬剤を埋めるため、埋めるためのスペースが必要になります。目安としては、建物から60cmくらい幅あると作業がしやすくなります。
敷地ぎりぎりまで隣家と密接していたりすると、施工が難しいケースもあるので注意が必要です。

ベイト工法について詳しく解説したコラムはこちら
ベイト工法の効果とは?シロアリ対策にオススメできる本当の理由

通気口や土台の隙間からの薬剤散布

床下の一部には入れるものの、構造上どうしても届かない場所があるときに検討されるのが、通気口や土台の隙間からの薬剤散布です。

これは基礎の通気口や土台の隙間から薬剤を処理する方法になります。

建物の基礎にある通気口や土台と基礎のわずかなすき間に細長い専用ノズルを差し込み、薬剤を散布することで薬剤を処理します。床下の一部だけが死角になっているような家では、条件が合えばこのような外部からの処理が有効な対策です。

通気孔から散布する

特に予防目的の処理として効果を発揮しやすい工法であるため、すでに被害が出てしまっている場合にはあまり向いていません

シロアリをしっかり駆除するためには、薬剤を木材の内部まで浸透させる必要があります。しかし、この方法で薬剤が届くのは、どうしても木材の表面のみに限られます。その結果、内部まで食い進んでいるシロアリには薬剤が十分に届かず、処理が不完全になってしまう可能性が高いのです。

床下全体に人が入れない場合というよりは、一部だけに届かない場所がある場合で予防目的の際に補うための工法と考えていただくとイメージしやすいと思います。

床上から穿孔注入処理

最後に紹介するのは、床上から薬剤を注入する方法です。

これは、床下に入れない、点検口も設けられない、外部からの処理も困難といったような、他の方法が取れない時に検討される最終手段ともいえる方法です。

具体的には、床下にアクセスできない場所の真上の床板に穴をあけて、そこから薬剤を注入するという薬剤処理方法になります。

床上穿孔注入処理
床に穴を開けて散布する場合

注意すべき点は、床下の状態を直接確認しながら作業できないところです。
薬剤がどの範囲に届いているかを目視で確認できないため、こちらも予防向きの方法になります。そのため、既に被害が進行している場合には十分な対応が難しい場合があります。

あくまで他の方法が取れず、一部だけアクセスできない床下があるような特殊な状況に限られる対処方法ですが、条件が合えば検討する価値はあります。

ケース別おすすめの対処法とその費用

ここまで、床下に入れない場合の代表的な対処法を4つご紹介してきましたが、どの方法を選ぶべきかは建物の構造や被害状況によって異なります。
そこで、床下点検が難しいケースでの一般的な対処方法の優先度についてお伝えします。

理想は「点検口の設置+バリア工法」

最も理想的な対応は、点検口を設置して床下に入ったうえでバリア工法(床下全体の薬剤処理)を行うことです。

床下に人が入れるようになれば、実際の被害状況を目で確認しながら必要な部分にしっかりと薬剤を行き渡らせて駆除と予防の両方を高いレベルで行うことができます。

薬剤を床下全体にしっかり散布し、物理的にシロアリの侵入を防ぐバリアをつくる方法のため、点検口の設置が可能であれば、これが最優先の選択肢といえるでしょう。

向いているケースの例 向いていないケースの例
  • すぐに駆除したい方
  • 床下空間はあるのに点検口がない
  • 増築などで一部基礎で分断されている
  • 建物に床下がない
  • 点検口の設置が構造上難しい
費用の目安
点検口の作成費用は1カ所作成の際にかかる金額なのに対して、バリア工法は建物の1階床面積によって金額が変動します。

点検口作成 35,000円〜(1カ所当たり)
バリア工法 2,178円(1階床面積1㎡あたり)
※シロアリ1番!の場合

 
床下全体の防除施工費用については、一般財団法人経済調査会によると、全国のシロアリ駆除の相場は1㎡あたり2,200円(1坪あたり7,260円)とされています。
しかし、実際には業者の業態やエリアによっても費用は大きく異なるため、複数の業者から相見積もりをし、価格設定が正しいか見比べることをおすすめします。

シロアリ駆除の費用についてはこちらで詳しく解説しています。
シロアリ駆除の費用や相場の仕組みをプロが徹底解説

床下空間がない場合は「ベイト工法」

次に有効な対処法として挙げられるのが、ベイト工法です。

点検口の設置が難しい、あるいは床下が完全に存在しない建物でも対応できるため、床下にアクセスできない場合の有力な手段として位置づけられます。

建物の外周部に毒餌入りの専用容器を設置して、シロアリに巣まで薬剤を運ばせる仕組みのため、床下空間がない構造や床下高が極端に低い建物でも実施できる可能性が高い工法です。

向いているケースの例 向いていないケースの例
  • 点検口の設置が構造上難しい
  • 床高が低くて人が入れない
  • 床下がない住宅
  • 家族に化学物質過敏症の人がいる
  • 駆除効果に即効性を重視する方
  • 敷地の条件が厳しく、ベイトステーションの設置位置が大きく制限される場合
費用の目安
ベイト工法でかかる費用は、建物の外周によって決まります。毎年の管理が必要なため、年単位で契約するのが一般的です。

初年度費用相場 3,000円〜5,000円/m
2年目以降相場 1,000円〜2,000円/m

 
建物の外周に一定間隔で設置する必要があるため、駐車スペースなど一部コンクリートで覆われている場合は、コアドリルで部分的に切り取る必要があります。そのため、コンクリートに穴を開けるために追加費用が必要になることもあります。この作業の相場は1カ所あたり約15,000〜18,000円です。

ベイト工法の費用についてはこちらで詳しく解説しています。
ベイト工法のシロアリ駆除、費用はどれくらいかかるの?

一部入れない場合は「バリア工法+外部からの散布」

点検口が新設できず、ベイト工法も実施できないときに検討されるのが、床下に入れる部分は通常の床下処理を行い、入れない部分には通気口や隙間から薬剤を散布する方法です。

  • 浴室の下だけ仕切られている
  • 増築部分だけ既存の床下とつながっていない

といったように、床下の一部にアクセスできない場所があるケースでは、点検口や既存の入口から入れる範囲は、床下全体と同様にバリア工法を実施し、入れない範囲は、通気口や土台の隙間からノズルを差し込んで薬剤の散布を組み合わせで対応することが多くなります。

床下の一部に限定的な条件がある場合には、ある程度の処理効果が期待できる現実的な方法といえるでしょう。

費用の目安
バリア工法と外部からの薬剤処理を組み合わせて建物全体を施工できる場合は、外部からの処理も含めて、基本的にはバリア工法の施工料金内で対応するのが一般的です。

一方、構造上の理由などから外部からの処理のみを行う場合は「部分施工」の扱いとなり、目安として1カ所あたり35,000円〜の費用がかかることが多くなります。

田中
田中

正確な金額は現地調査のうえでの個別見積もりが必要になります。ここでは「どの工法がだいたいどのくらいのイメージなのか」をつかむ目安として参考にしてください。

依頼する前に注意すべきポイント

床下に入れない時のシロアリ対策としてどの方法が適しているかは、下記の条件によっても変わってきます。

  • 建物の構造
  • 被害の進行状
  • 敷地の条件
  • ご家族の事情

そのため、まずは専門業者に現地調査を依頼し、ご自身の建物に合った最適な処理方法を選ぶことが何より重要です。
できる限り複数の業者に見積りを依頼し、施工方法や見積もりに納得できる業者を選ぶようにしましょう。

見積もりで確認したいポイント

床下に入れないケースでは、通常よりも工法が複雑になったり、組み合わせが必要になったりします。そのため、見積書では次の点をチェックしておくと安心です。

  • 点検口の新設費用が含まれているか、その金額はいくらか
  • 床下防除工事の範囲(どこからどこまで施工するのか)
  • ベイト工法の場合、初期費用と年間メンテナンス費用の内訳
  • 通気口や隙間からの処理がどの範囲に行われるのか
  • 保証期間や定期点検の内容・回数

金額だけでなく、何にいくらかかっているのかを丁寧に説明してくれる業者であれば、安心して任せやすいと言えるでしょう。

また、はじめてシロアリ工事を依頼する場合や、金額が高いと感じる場合には、相見積りを行って、費用が妥当かどうかを比較・検証することも大切です。
同じような工事内容でも金額に差が出ることは珍しくありませんので、工事内容・保証・金額のバランスを見ながら、納得して任せられる業者を選ぶようにしましょう。

まとめ

「床下に入れない」「そもそも点検口がない」などの理由で、シロアリ駆除を断られてしまった場合でも、できる対処法について解説しました。

工法の種類や費用ももちろん大切ですが、何より重要なのは、お住まいの現状や構造をきちんと確認したうえで、最適な方法を一緒に考えてくれる専門業者を選ぶことです。どれほど費用が安く見えても、建物の状況に合っていない工事では、十分な効果が得られず、シロアリ被害を防ぎきれない場合があります。

そのためにも、可能な範囲で複数の業者から相見積もりを取り、工事内容・保証・金額などを比較しながら、お客さまの条件に合う業者を選ぶことをおすすめします。

当社でも、床下点検が難しいお住まいのご相談を数多く承っております。住宅それぞれの条件に合わせて、無理のない範囲で最適なシロアリ対策をご提案いたしますので、ご不明な点やご不安なことがございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

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