庭にシロアリがいたらどうする?正しい対処法と家を守るための予防策を解説|シロアリ1番!
COLUMN
シロアリコラム
投稿日 2025.05.22
シロアリ駆除
庭にシロアリがいたらどうする?正しい対処法と家を守るための予防策を解説

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大学では昆虫類の研究に携わる。2007年テオリアハウスクリニックに新卒入社。これまで3000件を超える家屋の床下を調査。皇居内の施設や帝釈天といった重要文化財の蟻害調査も実施。大学の海外調査にも協力。しろあり防除施工士。白蟻専科研究室長。
YouTube:シロアリ駆除Channel
ガーデニングの最中、枕木の裏や花壇の土の中で、白くて小さな虫がうごめいているのを見つけたことはありませんか?「まさか、これってシロアリ…?」と不安に思われる方も多いでしょう。

シロアリというと家の中や床下にいるイメージが強いかもしれませんが、実は庭先で見つかるケースも少なくありません。もしそれが本当にシロアリだったとしたら、すでにお住まいの建物にまで被害が及んでいる可能性もあるのです。
このコラムでは、庭でシロアリを見つけたときの確認ポイント、シロアリが庭にいることで考えられるリスク、家を守るために今日からできる対策をわかりやすくご紹介します。大切なお住まいを守るために、庭に現れたシロアリを「ただの虫」と見過ごさないようにしましょう。
目次
庭でシロアリを見つけるケースとは?
「シロアリ」と聞くと、床下や柱など、家の中にいるものというイメージを持つ方が多いかもしれません。ですが実は、庭のあちこちに潜んでいるケースも少なくないのです。ここでは、庭でシロアリが見つかりやすい場所や、見間違えやすい虫との違いについてご紹介します。
よくある発見場所
シロアリは本来、枯死した樹木を分解する生態系に無くてはならない重要な昆虫です。そして、シロアリは湿った木材や日陰の場所を好む性質があるため、庭の中でも次のような場所で見つかることがあります。
- ① 枕木やウッドデッキの下
- おしゃれな庭づくりに使われる枕木やウッドデッキ。これらの下は、雨に濡れて乾きにくく、シロアリにとっては格好のすみかとなります。
- ② 古い木材や木の杭
- 以前使った木材をそのまま放置していた場所や、庭木の支えとして打ち込んだ杭なども注意が必要です。
- ③ 切り株や庭木の根元
- 伐採後の切り株や、成長が弱ってきた木の根元などは、シロアリが侵入しやすい場所です。
- ④ 土の中(花壇や物置の下など)
- 土中にもトンネルを掘って生活するシロアリにとって、湿った土壌は活動の拠点。花壇の中やプランターの下、物置の下から見つかることもあります。


このように、庭にシロアリの餌となるものが置かれているとシロアリがその場所に定着しやすくなり、日常生活の中で目撃する機会も増えてしまいます。ただ、誤解してはいけないのは、「放置していた木材がシロアリを呼び寄せた」というわけではないということです。
シロアリは、もともとどこにでも生息している昆虫です。庭にあった木材などが原因で新たにシロアリが発生したのではなく、もともと身近にいたシロアリが、私たちの生活圏内で見えやすくなったというのが正しい捉え方です。
よくある勘違い「アリとシロアリ」
庭で白っぽい虫や羽アリを見つけたとき、「これはシロアリ?それとも普通のアリ?」と悩む方も多いです。以下のような違いを覚えておくと、見分ける際のヒントになります。
シロアリ | アリ | |
---|---|---|
![]() 写真はヤマトシロアリ |
![]() 写真はアミメアリ |
|
胴体 | くびれがない | くびれがあり、頭部・胸部・腹部がはっきり分かれる |
体色 | 乳白色 | 黒、褐色、茶色、黄色など |
触角の形 | 直線で数珠状 | くの字(真ん中で2つに折れる) |
大きさ | ~5mmほど | 1mmから15mmと様々 |
行動範囲 | 土中、木材内 | 土中、木材内、地上 |
このように、庭の土の中から見つかるシロアリは名前の通り白い体色をしています。そして、大きなポイントはシロアリは地上を単独で歩かないということです。
シロアリは日光や風に非常に弱い生き物で、地表を歩くことはありません。必ず土の中など暗闇で行動することがアリと明確に異なる点です。
補足をすると、シロアリの羽アリは黒色をして地表から飛び出す習性を持ちます。ただし、1年のうちある一定期間(ヤマトシロアリなら4月~5月)のみしか姿を現さないため、それ以外では見かけることはありません。
シロアリが庭にいた場合のリスク
庭の片隅で数匹のシロアリを見つけて、「まだ家の中じゃないから大丈夫かもしれない」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、庭にシロアリがいるということは、すでに住宅の被害が始まっているか、あるいは間もなく建物に侵入する可能性があることを示しています。そこでこの章では、庭でシロアリを発見したときに考えられる代表的なリスクについて、詳しく解説していきます。
地中から住宅へ侵入してくる可能性
シロアリは地中にトンネル(蟻道)を作って移動し、湿った木材やセルロースを含む素材にたどり着きます。庭先で見つかったシロアリが、すでに床下や基礎部分へと侵入しているケースは決して珍しくありません。
下記ような条件が重なっていると、シロアリにとっては住宅へ続く道がすでに整っているとも言えます。
- 基礎と接した場所に木材を置いている
- ウッドデッキが建物に密着している
- 庭の水はけが悪く、湿気がたまりやすい

建物の構造材への被害
築10年以上が経過しており、これまでに床下の定期調査を行っていない住宅では、すでにシロアリの被害を受けている可能性があります。
一般的に、新築から5年〜10年程度はシロアリ防除の保証が付いていることが多く、この期間中は被害のリスクが比較的低いとされています。しかし、その保証期間を過ぎた後に特別な対策をしていない場合、住宅はシロアリに対して無防備な状態となり、被害リスクが一気に高まります。


こうした状態のまま庭からシロアリが侵入してしまうと、床下の土台や柱、壁の内側にまでたどり着き、私たちの目に見えない場所で被害がじわじわと進行してしまうおそれがあります。
特にシロアリの被害は、進行していても外からはほとんどわからないことが多く、気づいたときには広範囲の構造材がスカスカになっていたというケースも少なくありません。
庭にシロアリがいたときの対処法
庭先でシロアリのような虫を見かけたとき、すぐに「駆除しなきゃ!」と焦ってしまう方も多いかもしれません。しかし、慌てて市販の薬剤を撒いたりする前に、まずは落ち着いて状況を確認することが大切です。
ステップ1:本当にシロアリかどうかを確認
まず最初に行いたいのが、見つけた虫が本当にシロアリかどうかを見分けることです。シロアリとよく似た虫に普通のアリ(通称クロアリ)がいますが、見た目や行動に違いがあります。
前章で解説したシロアリとアリの見かけ方を参考に確認してみましょう。「見分けがつかない」という場合は、スマートフォンで写真を撮っておくと、専門業者への相談時に役立ちます。
ステップ2:庭木や枕木などの場所を確認
次に、シロアリがいた場所の周囲を確認してみましょう。枕木やウッドチップ、切り株を確認し、表面が崩れていたり、中がスカスカになっている場合は食害の可能性があります。
特に注意したいのは、それらの木材が住宅の基礎や外壁に近い場所にある場合です。シロアリは地中を通って移動するため、家屋への侵入経路がすでにできている可能性もあります。
ステップ3:自分での駆除は慎重に
庭でシロアリを見つけたとき、「まずは自分で何とかしよう」と市販の殺虫剤を使いたくなる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、シロアリの駆除は見えている部分だけを処理しても根本的な解決にはつながらないことが多いため、慎重な判断が必要です。
特に注意したいのが、市販のスプレータイプの殺虫剤
これらはその場にいるシロアリには一時的な効果がありますが、巣そのものには届かず、かえってシロアリたちが警戒して別の場所へ分散してしまう恐れがあります。その結果、住宅の基礎や床下など、より厄介な場所へ移動してしまうこともあるため注意が必要です。
廃材などは処分することも検討
シロアリの発生源になっていた木杭やウッドチップなどの木材が廃材として処分できる状態であれば、早めに処分の段取りをとっておくことも大切です。ただし、安易に動かすことでシロアリが周囲に広がるリスクもあるため、こちらも慎重に扱う必要があります。
「どこまで自分で対応できるのか分からない…」という場合は、無理をせず専門業者に相談することが最も安全で確実な対策です。
ステップ4:シロアリ業者に調査を依頼
庭にシロアリがいたという事実は、見えない場所で被害が進んでいる可能性を考える十分なサインです。「とりあえず様子を見よう」「市販の薬剤で対応しよう」といった判断では、根本的な解決にはつながらないことも多いため注意が必要です。
特に、庭での発見場所が建物の基礎に近い場合や、シロアリ対策を5年以上行っていない住宅であれば、すでに建物内へ侵入している可能性もあるため、専門業者に確認してもらうと安心です。
庭でのシロアリ対策・予防法
シロアリの被害は、見えない場所で静かに進行することが多く、「気づいたときには家にまで…」というケースも少なくありません。だからこそ、日頃から庭の環境に気を配ることが、シロアリ予防の第一歩となります。
木材・木製品の管理に注意する
庭には意外とたくさんの木材が使われています。枕木、ウッドチップ、木製フェンスなどは便利で見た目も良いのですが、シロアリにとっては格好の餌場になることも少なくありません。特に以下の点に注意しましょう。
- ① 建物の基礎付近には木材を置かない
-
シロアリは地中を通って床下へ移動するため、木材を基礎の近くに置くことで侵入の足がかりを作ってしまいます。
- ② 木材を地面に直接置かない
-
土に接することで木が湿気を吸いやすくなり、シロアリの活動を助長します。必ずブロックや石などをかませて浮かせましょう。
- ③ ウッドチップはシロアリが集まりやすい素材
-
見た目がよく雑草対策にも使えるウッドチップですが、防腐・防蟻処理がされていないものはシロアリの餌になりやすいため、使用場所を考慮しましょう。
- ④ ウッドデッキは定期的なメンテナンスを
-
表面の塗装や防腐処理が劣化していると、内部にまでシロアリが入り込むおそれがあります。定期的に点検と再塗装を行うことで長持ちします。
- ⑤ 木杭や木製フェンスは“いずれ被害に遭う前提”で管理する
-
地面に打ち込む木杭や、常に屋外にある木製フェンスなどは、構造的にシロアリ被害を受けやすいため、定期的に状態を確認し、劣化が見られたら交換するようにしましょう。
- ⑥ 防腐・防蟻処理材を活用する
-
木製エクステリアを使用する場合は、できる限り防腐処理や防蟻処理が施された製品を選ぶことが、長期的な予防につながります。
水はけの良い庭づくりを心がける
シロアリは湿った環境を好み、乾燥には弱い性質を持っています。そのため、庭に水たまりができやすかったり常にジメジメしている場所があると、シロアリにとって快適なすみかになってしまいます。
- 花壇や植栽スペースの排水がうまくいっているか
- 雨樋からの排水が周囲に溜まっていないか
- 基礎を植栽や物置などで覆っていないか
庭全体の水はけや湿気溜りを改善することで、シロアリにとって住みにくい環境にすることができます。
定期的なチェックと専門家への相談
庭や建物周辺を定期的にチェックすることで、シロアリの初期兆候に気づくきっかけになります。具体的には以下のようなポイントを確認しましょう。
- 木材に穴や空洞がないか
- 4月〜5月に羽アリが発生しなかったか
- 土の塊のような硬い構造物が木材や基礎に付着していないか
ただし、シロアリは見えない場所に潜んでいることが多く、目視だけでは限界があります。気になることがある場合は、専門業者に一度チェックしてもらうことが大切です。
まとめ
庭でシロアリを見つけたとき、「まだ家には入っていないから大丈夫」と思ってしまいがちです。しかし、シロアリは土の中を移動しながら建物へ侵入することも多く、庭での発見は住宅被害の予兆である可能性があります。
特に以下のような状況に当てはまる場合は、被害が進んでいるリスクが高まります。
- 建物の基礎や外壁付近で見つかった
- 庭の木材に明らかな食害が見られる
- シロアリ対策を5年以上していない
こうした不安がある場合は、一度専門業者による調査を受けておくことが安心につながります。


全員がしろあり防除施工士
社員の顔が見える安心力
強引な販売営業ナシ
全ての業務を自社社員で運営
「クリーンなイメージとしてのシロアリ防除業界のパイオニアであり続ける」。私たちシロアリ1番!は、安心で確実なシロアリ駆除・予防をご提供するため、お客様のことを第一に考えたサービス作りをします。点検・工事・お見積りのことなど、シロアリ対策でお困りの点がありましたらお気軽にご相談ください。
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