シロアリ駆除はホウ酸でも行える?メリット・デメリットを解説|シロアリ1番!

COLUMN

シロアリコラム

投稿日 2020.05.07 / 更新日 2020.07.14

シロアリ駆除

シロアリ駆除はホウ酸でも行える?メリット・デメリットを解説

WRITER

上野山典之

WRITER

上野山 典之

しろあり防除施工士

上野山典之

2015年新卒でテオリアハウスクリニックに入社。シロアリ防除工事に従事し、1000件を超える住宅メンテナンスに携わる。毒物劇物取扱責任者や第二種電気工事士など多数の資格を所有。

「シロアリ駆除をホウ酸で行おうと考えています。ホウ酸でのシロアリ駆除剤について詳しく知りたいです」

 

このような疑問にお答えします。

このページを読んで頂くと

  • ホウ酸をシロアリ駆除に用いるメリット
  • ホウ酸でシロアリ駆除を行うデメリット

 

これらについて知ることができます。

ホウ酸がシロアリ駆除に有効と考えられている理由

シロアリ駆除の薬剤としてホウ酸が採用される理由として

  • 防腐・防蟻効果が長期間持続する
  • 人体に安全である
  • 外来種のシロアリに対しても効果を見込める

 

などが挙げられます。

シロアリ予防効果が長期間持続する

ホウ酸は鉱物由来の「無機物」です。工場で作られた薬剤は有機物ですので5年程度で効力が消失します。しかしホウ酸は経年で分解がされないので半永久的に効力が持続します。

また、ホウ酸には防蟻効果だけでなく防腐効果も含まれています。日本ではJIS規格の問題もありあまり普及していませんが、海外では家を組み立てる前の木材にあらかじめ薬剤を注入しておく「加圧注入材」の成分としてホウ酸が利用されています。

人体に安全である

ホウ酸はゴキブリの駆除にも用いられていますが、これは虫が体内でホウ酸を分解できない性質を利用しています。

しかし肝臓を臓器として持つ人体や犬や猫などの哺乳類はホウ酸を体内で分解できるため、安全な薬剤であると言われています。そのためホウ酸はシロアリ駆除やゴキブリ用のホウ酸団子以外にも繊維系の断熱材に防虫成分として混ぜ込んで使われることや、目薬の防腐成分に使われることもあります。(もちろん通常の薬剤と同じく誤った取り扱いをしてしまうと人体に害を及ぼしてしまうので細心の注意を払って使用する必要があります。)

外来種のシロアリ予防に対しても効果を見込める

通常の薬剤よりも効果が長期間持続する性質を利用して外来種のシロアリの予防に利用されることがあります。

外来種のシロアリは「カンザイシロアリ」といい、土の下では一切生活を行わないタイプのシロアリです。外から飛んできて木材に定着し、じわじわと木材を食べていく厄介なシロアリですが、新築時にあらゆる木材の表面にホウ酸でできた薬剤を散布しておくことでカンザイシロアリの被害を予防しようという工法が用いられる事があります。

ホウ酸でシロアリ駆除を行う際のデメリット

ホウ酸を用いたシロアリ駆除には多くのメリットがある一方で、

  • 水に弱い
  • 効果が発揮されるまでに時間がかかる
  • 床下や小屋裏のメンテナンスが難しくなる可能性がある
  • しろあり対策協会の認定薬剤ではない

 

などのデメリットも考えられます。

水に弱い

ホウ酸は水にとても溶けやすいので水気の多い場所での使用には不向きです。シロアリの主な侵入経路である床下は湿気が溜まりやすい場所です。

  • 木材のみに散布を行う「防腐目的」での使用
  • 床下がコンクリートで湿気に強いつくりの建物での使用

 

などであればある程度の効果が見込めるとは思いますが、

  • 床下が土壌の物件
  • 土壌の上に防湿シートが敷かれている物件

 

などでの使用は不向きということもあり、現在ホウ酸を用いたシロアリ駆除は、直接薬剤を散布するのではなく家の外周に毒エサとして設置してそれを巣に持ち帰ってもらう「ベイト工法」の成分として利用される事が多いです。

効果が発揮されるまでに時間がかかる

ホウ酸がシロアリに対して効果を発揮するにはある程度の時間を要します。

ホウ酸は木材を食べたシロアリがそれを巣に持ち帰り、餌として仲間に分け与えたりお互いの身体を舐めあう性質(グルーミング)を利用して巣のシロアリ全体に効果を及ぼすことで効果を発揮します。そのため駆除を行う場合も効果が出始めるまでに2~3ヶ月ほどの時間を要する事を覚えておきましょう。

床下や小屋裏のメンテナンスが難しくなる可能性がある

ホウ酸による施工を行なったことで床下や小屋裏の定期的なチェックやメンテナンスが難しくなる場合があるのではないかと思われます。

少し次元は違うかも知れませんがシロアリ1番!にご依頼をいただいたとある現場では、床下全面に大量の粒状の炭が敷き詰められており、移動をするだけで大量の粉塵が舞ってマスクも真っ黒になってしまう状況だったので作業はとても困難を極めました。

ホウ酸処理についても粉状のホウ酸を直接散布する工法が用いられる事があるようですが、大量のホウ酸がそのままの形で残り続けることを意味します。建物状況調査などを依頼した際に「これでは進入しての調査はできない」と調査を断られてしまうリスクが考えられます。

しろあり対策協会の認定薬剤ではない

ホウ酸は現在「公益社団法人日本しろあり対策協会」の認定薬剤には選定されていません。

 

その理由は次のページにて紹介されていますが、これまでご紹介してきたデメリットを考慮しているのではないかと思われます。

まとめ

今回はシロアリ駆除にホウ酸を使用する場合のメリット・デメリットについてご紹介してきました。

ホウ酸の特徴をよく理解した上で

  • その性質を十分に理解したシロアリ駆除業者かどうか
  • 施工品質がしっかりとした業者かどうか

の見極めが大切です。しかし

「しっかりとした業者かどうかはどうやって判断すればいいの?」

 

と思う方もおられるかも知れません。

1つの有効な方法は「比較を行うこと」です。ほとんどのシロアリ業者は点検を無料でおこなっているため、その際の調査の様子や説明の明確さを見てある程度施工品質にも見当をつけることができます。

もちろん私たちシロアリ1番!も床下の調査・お見積りは無料で行なっているため、「色々な業者を見比べて参考にしたい」と思われた方は是非ご相談ください!