シロアリは隣の家から飛んでくる?|シロアリ1番!

COLUMN

シロアリコラム

投稿日 2018.08.10 / 更新日 2020.02.26

シロアリ駆除

シロアリは隣の家から飛んでくる?

WRITER

木村健人

WRITER

木村 健人

蟻害・腐朽検査士

木村健人

シロアリ・木材腐朽菌に対する木材保存・薬剤性能評価について在学中に研究。2009年新卒でテオリアハウスクリニックに入社。数千件のシロアリ調査・駆除に従事。現在はWEBマーケティングを担当。

「隣家が取り壊されたからシロアリがこっちに来ないか心配。」「隣の家が古い家だからシロアリが飛んできそう。」「隣家で羽アリが大量発生しているから我が家に入ってきてしまう!」でもそれってホントにホントなの??答えてしまうと、ほとんど迷信です。シロアリは、基本的に土の中に生息している昆虫。ということは、土の中を移動してしか建物に侵入される心配はないのです。ですから、「隣家から飛んで入ってくる」というのは「間違い」なのです。

あれ、でもシロアリって羽アリを飛ばすよね?

ここで、「シロアリって羽アリを飛ばすから飛んで入ってくるのでは?」と思いませんか?確かにシロアリは4月から5月にかけて羽の付いた羽アリを飛ばして活動範囲を広げようとします。ですから外で飛び出した羽アリが室内に入ってくることはあるかもしれません。

でも、羽アリのオスとメスがペアリングして新たな巣をつくる場所が家の中。なんてことは無いのです。なぜかというと、シロアリは湿潤した朽木などの自然環境下で巣を作り始めるからです。ですから日本の在来種であるヤマトシロアリやイエシロアリでは、家の木材に直接穴を開けて巣を作られるということはありませんのでご安心ください。

とはいえ、家の木材が腐ってシロアリの居心地が非常に良い…なんて場合は、そこに巣を作られるかもしれませんが、そもそもそんな状態になっていたら既にシロアリ被害を受けている可能性の方が高そうですよね。ということで、飛んで入ってきたシロアリが家に巣を作ることは「基本的に無い」ということになります。

 

でも、床下から伝って入られることはある。

飛んで入ってきて家を食べられることはありませんが、床下から土中を伝って侵入されることは多々あります。

シロアリの侵入経路

イエシロアリは行動範囲が広い!

弊社の営業範囲である関東地方では、神奈川県の三浦半島や横浜市、千葉県館山市などで生息を確認しているシロアリがイエシロアリです。イエシロアリは熱帯性のシロアリなので関東の沿岸が北限と言われていますが温暖化の影響で生息域が徐々に北上しています。

そのイエシロアリですが、巨大な巣をつくるシロアリとして有名で、かつ行動範囲の広いシロアリです。どれくらいの範囲で活動するかというと、半径100mほどが活動範囲になります。

イエシロアリの巣

人間の大きさに例えると、歩いて35kmを行ったり来たりを繰り返している様なイメージです。ちょうど新宿から横浜が35kmくらい。毎日片道35kmを歩いて通勤すると考えたら、100mの行動範囲の凄さが伝わりませんか?

ですので、イエシロアリの巣が半径100m以内にあれば、その周辺の住宅はどれも被害を受ける恐れが出てしまいます。土の中から知らぬ間に侵入されてしまうので、飛んで入ってくることよりもよっぽど怖いですよね。

ヤマトシロアリは活動範囲が狭い

弊社の営業範囲である関東地方は、全域で生息しているのが「ヤマトシロアリ」です。さきほどのイエシロアリに比べると、巣の大きさや行動範囲は小規模です。とはいえ、成熟すると数万頭の大規模な巣を構築することもあります。

しかし、ヤマトシロアリの行動範囲は数メートルの範囲といわれています。というのも、加害箇所が巣を兼ねることがほとんどで、わざわざ遠い巣まで戻る必要がないのです。隣家とものすごく近い狭小地などでは、一つの巣で隣同士の2棟を食害している可能性は考えられますが、郊外の住宅地では隣のヤマトシロアリが我が家まで来ることは考えにくいのです。

ヤマトシロアリの巣

ヤマトシロアリは遊牧民

ヤマトシロアリは加害箇所の環境が悪くなると、いなくなくなります。巣ごといなくなってしまいます。まるで遊牧民のように別の餌場を探して移動をするシロアリです。ですから、加害中の行動範囲は狭くても、餌場を変えるときは隣のお家へ移動する可能性もわずかながら考えられます。

床下をガッチリ守れば、シロアリは怖くない!

ということで、シロアリはあくまでも土中から床下を経由して建物に侵入することがお分かりいただけたでしょうか?仮に羽アリが隣家などの外から侵入したとしても、巣をつくる環境が室内にはありませんので基本的に問題はありません。(とはいえ、室内から羽アリが発生している場合は、間違いなく被害を受けていますので早急にシロアリ業者へ!)

ですから、床下さえシロアリが入ってこないよう対策をしておけば、シロアリ被害は未然に防ぐことができます。仮に、隣家が取り壊しをしたとしても、古い家が隣にあったとしても、自宅さえしっかり守っていれば全然怖く無いのがシロアリの被害なのです。

※本コラムの内容は外来種「アメリカカンザイシロアリ」は対象としておりません。