シロアリは石膏ボードも食べるの?|シロアリ1番!
COLUMN
シロアリコラム
投稿日 2021.05.27 / 更新日 2021.09.18
シロアリ駆除
シロアリは石膏ボードも食べるの?

WRITER

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田中 勇史
しろあり防除施工士

大学では昆虫類の研究に携わる。2007年テオリアハウスクリニックに新卒入社。これまで3000件を超える家屋の床下を調査。皇居内の施設や帝釈天といった重要文化財の蟻害調査も実施。大学の海外調査にも協力。
こんにちは。シロアリ1番!の田中です。今回はこのような疑問にお答えします。
結論から言うと、シロアリは石膏ボードを食べることはありません。栄養にできないからです。しかし、食べない=かじらない、というわけではありません。
シロアリは時として石膏ボードをかじって穴を開けることもあります。
そこで今回は、シロアリが石膏ボードをかじってしまう理由についてお話ししていきます。
シロアリは石膏ボードは「かじる」だけ
そもそもどうしてこのような疑問が出てくるかというと、シロアリが石膏ボードを食べているように見えるからです。
シロアリの被害に遭った物件の調査にお伺いすると、石膏ボードに穴が開けられていたり、削り取られている光景を目にする事があります。一見シロアリが石膏ボードを食べてしまっているように思うかも知れませんが実際はそうではありません。
シロアリが食べるのはあくまで木材、石膏ボードを食べてもシロアリの栄養になる事はありません。
シロアリが石膏ボードに穴を開ける理由
なぜシロアリは石膏ボードに穴を開けようとするのでしょうか。
目的は2つあります。
- 羽アリを外に飛ばすため(通路を確保する)
- 住みかとして使うため
まず1つ目の理由は「通路の確保」です。
家の中にシロアリが発生するのは、①床下の木材を食べる②数が十分に増えた段階で新たな巣を探すために羽をつけて外に飛び立つ、というパターンがほとんどです。
家の壁は下地として石膏ボードが使われています。ですので、床下から上に上がってきたシロアリが石膏ボードの裏側から穴を開け、室内側へ出てきます。
シロアリにとっては、外に出るにはどうしても石膏ボードに穴を開けないといけないこともあるようですね。
住みかとして利用している
もう1つの可能性として考えられるのは、石膏ボードそのものを住みかにしているパターンです。
元々シロアリはエサとして食べた木材の中に土を持ち込んでそのまま住みかにする生き物です。しかし時折、石膏ボードを住みかにしようとしているのを見かける事もあります。
確かに、よくよく考えたら石膏ボードはシロアリにとってかなり住みやすい環境なのかもしれません。
家に使われる石膏ボードは厚みが12㎜と分厚く、シロアリにとっては削って自分たちの空間を作れる良質な素材です。石膏そのものは保湿効果も高い材質ですので、掘って空間を作れば住みかとして十分に利用できるわけです。
ちなみにですが、シロアリには
- 土の中で生活するタイプ(ヤマトシロアリなど)
- 木の中で生活するタイプ(カンザイシロアリの仲間)
の2種類がいるのですが、いずれもよく石膏ボードを利用していることろを見かけます。
シロアリにとって石膏ボードは思っているよりもずっと住み心地が良いということなのでしょう。
シロアリは石膏ボード表面の木材を食べる
一応補足しておくと、シロアリは厳密には石膏ボードを全く食べていないわけではありません。
石膏ボードは石膏を主成分とした板材の表面に特殊な板紙で包んだものです。
なので表面にある板紙は食べようと思えば食べられます。
でも、シロアリにとってこんな少量の食料を得るためにわざわざ石膏ボードを狙う必要はないのです。その裏側にはもっともっと美味しい木材がたくさんあるのですから。
まとめ
今回はシロアリと石膏ボードの関係についてお話ししてきました。(シロアリについてのより専門的な知識はこちらの記事でご紹介しています)
シロアリは外に出るために移動したり、自分の巣を作るために時として石膏ボードを利用することもあります。一見「食べている」ように見えることもありますが、多くの場合は栄養価がほぼゼロの石膏ボードは別の目的で利用するケースが大半です。
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