シロアリの「防除」とは?駆除や予防との違いについて解説|シロアリ1番!

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シロアリコラム

投稿日 2020.07.28 / 更新日 2021.01.13

シロアリ駆除

シロアリの「防除」とは?駆除や予防との違いについて解説

シロアリ防除工事

WRITER

田中勇史

WRITER

田中 勇史

(公社)日本しろあり対策協会 防除技術委員

田中勇史

大学では昆虫類の研究に携わる。2007年テオリアハウスクリニックに新卒入社。これまで3000件を超える家屋の床下を調査。皇居内の施設や帝釈天といった重要文化財の蟻害調査も実施。大学の海外調査にも協力。しろあり防除施工士。白蟻専科研究室長。
YouTube:シロアリ駆除Channel

シロアリの「防除」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。多くの方はシロアリと言うと「予防」か「駆除」のどちらかであると考えているのではないかと思います。

しかしシロアリに対しては「防除」がとても大切です。

このページでは

  • シロアリ防除の意味
  • シロアリ防除の予防や駆除との費用の違い
  • シロアリ防除作業の大まかな流れ

 

といった視点で「シロアリ防除」について解説していきます。

シロアリ1番!が選ばれる理由

シロアリ防除の意味

まずシロアリの「防除」という言葉の意味についてご紹介していきます。防除とは

  • 予防
  • 駆除

 

の2つの役割を同時に兼ねていることを示しています。具体的には

  • 防:シロアリが建物の内側に侵入するのを防ぐ
  • 除:現在建物に対して被害を及ぼしているシロアリを駆除する

 

という2つの意味が込められており、「予防と駆除を同時に行う」という作業を意味します。人間だと風邪薬は風邪をひいた時にしか飲みませんので、もしかすると馴染みが無いかも知れませんが、シロアリ業界ではごく一般的な考え方です。

その証拠に(公社)日本しろあり対策協会では、シロアリ対策に使う薬剤を

  • 予防剤
  • 駆除剤
  • 予防駆除剤

 

の3種類に分類しており、シロアリの薬剤には「予防」と「駆除」の両方に使えるものも存在することを意味しています。

防除といってもシロアリをむやみやたらに駆除するわけではない

「予防と駆除を同時に行う」といってもシロアリ防除作業では、自然界に存在するシロアリをむやみやたらに駆除するわけではありません。シロアリの対策には大まかに

  • 床下に薬剤を散布する
  • 建物外周へのベイト剤を設置する

 

という2種類の方法がありますが、床下への薬剤散布では、建物を直接食べようとしているシロアリの駆除は行うものの、それ以外のシロアリについては建物に近づかない限りは影響が及ぶことはありません。

また、建物外周へのベイト剤の設置に関しても、建物のすぐ近くに巣を構えているシロアリにのみ効果を及ぼすので、自然界に存在するシロアリに大きな影響を与えるわけではありません。

そもそも地面の下にはシロアリは無数に存在する生き物ですので、「すべてを駆除する」という考え方にはあまり意味がありません。建物のガードを固める事が大切であることを覚えておきましょう。

シロアリ防除の予防や駆除との費用の違い

「シロアリの予防と駆除は料金は別々にかかるものなの?」という疑問をもたれているかたもいるかも知れません。もちろん業者によって料金体系は様々だと思いますが、シロアリ1番!では同じ建物においては予防工事も駆除工事も料金に違いはなく、同じ価格で実施しています。理由は「シロアリ防除」という考え方で工事を行わせていただいているからです。

確かに「床下に生きているシロアリが生息している」物件ではそうでない物件の工事よりもかかる作業内容は増えるのでその分作業時間も長くなる傾向にあります。

しかし、「床下の木部と土壌に薬剤を散布する」という基本的な発想は同じですし、駆除作業を行うことが将来の予防も兼ねていますので、費用も統一をさせていただいています。

ただし、中には予防・駆除を問わず別途お見積りをさせていただくケースもあります。例としては

  • シロアリの被害が著しい部材の交換
  • フローリングへの点検口の新設

 

などです。これらの作業を実施する場合は別途費用をいただいていますのでご了承ください。

シロアリ防除の作業の大まかな流れ

ここからはシロアリ防除の大まかな作業の流れをご紹介していきます。ご依頼から実際の工事までは

  • 床下の点検調査
  • お見積書の提出
  • シロアリ防除工事

 

という流れで行います。では「シロアリ防除工事」についてもう少し詳しく見ていきましょう。

先ほどもご紹介したように、シロアリ防除とはシロアリの予防と駆除を同時に行うという考え方です。ですので基本的には両者の作業内容に大きな違いはありません。特に建物の外周にベイト剤を設置するベイト工法は、シロアリが発生している物件でもそうでない物件と同じ作業を行うことで効果を発揮することができます。

それに対して床下で液剤を散布する施工方法(バリア工法)の場合は少し過程がことなります。まずは共通する大まかな流れについてご紹介します。

  • 床下への進入の準備(養生)
  • 床下での木部への薬剤散布
  • 床下での土壌への薬剤散布
  • 玄関や浴室など床上での穿孔注入処理

 

などです。この中で駆除作業では薬剤の散布をより入念に行うための準備も行います。具体的には

  • 床下での被害に遭っている部材への穿孔注入処理
  • 床上での被害に遭っている箇所への薬剤注入

 

などです。シロアリの生息部に薬剤を効果的に行き渡らせるためにはこのような処理が必要になる場合もあります。とはいえ、逆に言うとこのような作業以外には特に大きな違いは存在しないということになります。

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まとめ

今回はシロアリ防除について様々な視点から解説をしてきました。その上で1つ言えるのは「シロアリ防除は被害に遭ってからではなく、自由なタイミングで行うべきである」ということです。

実際にシロアリが発生してしまってからの作業は、既に建物のどこかに被害が及んでしまっていることを意味しますし、表面が食べられてしまっていては部材の修繕費がかかったり見た目が悪くなってしまったりといった悪影響があります。

私たちシロアリ1番!では床下の状態を調べる無料調査を実施しています。お見積りまでは費用をいただいていませんので、もし「シロアリ防除を検討したい」という方はお気軽にお申し込みください!皆様からのご相談を心よりお待ちしています。

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